86.イワナの本棚(28)「水と旅する」(佐々木一男)
書名:「水と旅する」
著者:佐々木一男
出版社:つり人社
発行年:2007年10月初版
定価:1600円+税
体裁:全272ページ 

ISBN: 978-4-88536-569-0                   
目次

水と旅する―渓流人として何ができるか
渓流人は夢追い人―九州イワナ探索と南限のヤマメ
遥かなるブラジル・パンタナール―夢の続きを海外に求めて
雷滝まで行けなかった土内川―山形県新庄市
変なヤマメ・変なイワナ―出羽山地・相沢川水系
恐怖!雪トンネルの八幡平越え―ゴールデンウイークの秋田
名渓と言われる夏井川だが…―阿武隈山地浜通り
鳴瀬川と薬莱温泉―船形山(御所山)北麓の名渓と…
大権現・葉山の富並川―山形県村山市
秘境の頃の室谷川―下越・阿賀路
杖突峠から藤沢谷―伊那・高遠・入野谷
ダムに沈んだ職漁師との思い出―越後南魚沼郡の嶮谷・三国川
塩の道は渓流の道―北国街道脇往還を辿って
北安曇野の山峡・高瀬川のこと―山と惜別した私が向かった渓流
飯豊の俊渓を……見た―飯豊連峰・玉川
初釣行を誘った『雫石のあねこ』―雫石川釣行今昔
陸中山田線一人旅―閉伊川支流の尺ヤマメ
角川に釣行しないのは……―山形県最上郡戸沢村
大鳥川初釣行―上を向いて歩こうが流行った頃
早月川思慕―いつの日か渓魚溢れる川に
虹貝川……川名に惹かれて訪ねたが―白神山地・岩木川水系
鳩子の川―最上川支流・実淵川



ひと言

 渓流釣り一筋に生きて85年。
 これまでの釣り人生の集大成のような釣行記です。
 佐々木氏のかつての味わい深い独特の語り口も魅力的でしたが,本書ではより洗練された文体になっています。
 まさに円熟期の作品群と言えると思います。
 古き良き時代を鮮やかに蘇らせる傑作です。
 こんな素晴らしい本が,ネット古書店で92円で買えるなんて嬉しいような残念なような複雑な気持ちです。


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