72.イワナの本棚(16)「わしらは怪しい雑魚釣り隊」(椎名誠)
書名:「わしらは怪しい雑魚釣り隊」
著者:椎名 誠
出版社:マガジン・マガジン
発行年:2008年2月初版
定価:1400円
体裁:全248ページ ・カラー8ページ           
        
目次
 
愛と感動のアバサー大作戦
富浦大馬鹿ゴンズイ旅
演歌焚き火の夜はふけて
ミカン刈りにすべきだった
ムロアジバカヤロ攻撃
メバル,カサゴのごきげんうかがい
ブンガク的城ヶ島釣魚記
意外痛快トリ貝大勝負
湘南チンポコ騒動
外道松輪サバに釣り飽きる
江戸川源平ハゼ釣り合戦
房総鴨川マムシ山の大宴会
相模湾大海鳴動ヒラ一匹
式根島ありがたやありがたやキャンプ
イカにはイカの愛がある
長老のカミさんの実家は銚子だった

ひと言
 
 今回は,ちょっと毛色の変わった本の紹介です。
 渓流釣りの本ではありません。海釣りの本です。
 雑誌「つり丸」に連載されたものを単行本にしたものらしい。
 基本的に海釣りはしないので,「つり丸」という雑誌は読んだことがない。
 本書の内容は,著者椎名誠率いる雑魚釣り隊のメンバーが,日本各地の海へ様々な魚を釣りに行くという釣行記である。
 宿泊は,海辺でのキャンプが基本。
 椎名誠をはじめ,ほとんどのメンバーが釣りの素人。
 そこのところが本書のポイントです。
 ほとんどバカ話で,とにかく面白い。
 釣りを始めたばかりの頃,釣りにはワクワクするおもしろさがたくさんありました。
 「釣り方がわからない」「思うように釣れない」だから自分なりに工夫してみる。
 初心者だからこそ,どんな雑魚でも釣れたときは嬉しい。
 仲間とわいわいキャンプをしたり,ビールを飲んだり,釣り以外にも楽しむ。
 そんな自分が釣りを始めた頃の感動を思い出させてくれるような本でした。
 ベテラン釣り師の釣行記とは対極にある本です。
 釣りを始めたばかりの頃が懐かしくなりました。
 初心を忘れないようにしたいものです。

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