温泉とビールの旅

 友人とドライブに出かけました。
 どうせ温泉に入ってビールを飲むのが目的なので,近場でよいということで,北茨城に出かけました。
 日帰り圏内の北茨城ですが,これまでも結構1泊で出かけることが多いところです。
 これまで宿泊したところを思い出してみると,磯原シーサイドホテル,平潟の民宿(くろさわ,柳屋2回,進誠丸),篠はら別館と,ずいぶん出かけています。
 特に平潟にはいい温泉があります。
 見物するところもほとんど行き尽くしているので,目的はあくまでも温泉でビールです。
鮟鱇の唐揚げ丼

 常磐自動車道を使えば2時間もかからず着いてしまいますが,それではチェックイン時間までにはあまりにも早すぎるので,国道6号線をのんびり行きます。
 昼食は,アンコウ唐揚げ丼が食べたくなり,そのためだけに日立北ICから高速に乗り,中郷SAに行きました。
 アンコウ唐揚げ丼(800円),求めていただけに美味しいです。衣のサクサク感と身のプリプリ感が絶品です。ナムルは余計な感じもしますが,わざわざ高速に乗った甲斐がありました。
 本当は,鮟鱇鍋が食べたかったのですが,昼から鍋は重すぎます。
二つ島

 昼食後は,北茨城ICで降ります。
 時間調整で,二つ島に立ち寄ります。
 磯原海岸のシンボルです。いつ観ても美しい風景です。
 平成23年3月11日の東日本大震災による影響により,島の上部の草木は落ち,島の大きさも現在は以前の3分の2程度になってしまったそうです。
 昔,家族で海水浴に来たことを思い出しました。夏でも静かな二つ島。
 冬は一層寂しそうです。しばし海を眺めて,物思いにふけります。
六角堂

 まだまだチェックインまでには時間があります。もう何度も来ている六角堂ですが,また来てしまいました。
 ここは,明治38年に岡倉天心が自ら設計したもので,「観瀾亭」ともいわれ,杜甫の草堂,仏堂,茶室を兼ね備え,朱塗りの外壁と屋根に宝珠を装った六角形の建物です。五浦海岸の茨城大学五浦美術文化研究所内にあり,天心が読書と思索にふけった場所といわれています。緑の松林を背後に,前には太平洋の白波が砕け散るその雄大な姿は,訪れる人々に感銘を与えています。
 東日本大震災により流失しましたが,創建当時の姿に再建し,平成24年4月28日から一般公開が再開されています。
五浦観光ホテル本館

 まだまだチェックインまでは時間があるので,立ち寄り湯で小休止です。
 五浦観光ホテルにある日本の心が今に息づく数奇屋風庭園風呂。2012年5月にリニューアルオープンした五浦の湯です。
 源泉温度76.8℃。泉質は,ナトリウムカルシウム塩化物泉です。石油のような鉱物臭が特徴的な源泉掛け流しの温泉です。トロリとした肌触りで,茨城では珍しい高温泉です。以前,別館にも立ち寄ったことがありますが,泉質が異なります。泉質は本館の方がいいようです。海を臨む別館は景観に優れ,五浦観光ホテルのどちらがいいかというと,甲乙つけがたく,どちらもお勧めです。立ち寄り湯1000円。
五浦観光ホテルHP
平潟漁港

 まだまだ時間があります。
 風光明媚な平潟漁港に立ち寄りました。
 震災後立ち寄るのは初めてです。
 今だあちこちで工事をしています。
 入り江は防波堤で被害が少なかったものの,南側は壊滅状態で胸が痛みます。
 かつてお世話になった民宿も,食堂も,民家もなくなり更地になっていました。
 あまりにも,記憶の中の風景と違っていました。
鹿の湯「松屋」

 やっと目的の温泉でビールの時間となりました。
 今夜の宿は,湯ノ網鉱泉・鹿の湯「松屋」です。
 海からは少し離れた里山にある農家のような鉱泉宿です。
 お湯は沸かし湯ですが,赤茶色の鉄泉がいい感じです。
 のんびり温泉でビール,いい気分です。
 鹿の湯「松屋」HP
本日のビール

 さて,本日の湯上がりビールは,持参したアメリカのクラフトビール5本。
 ブレークサイド・トロレッド,ロンポックパンプルマウス・シトラスIPA,レボリューション・クロスオブゴールド,HUBファグルIPA,ローグ・ファームホップIPA,いずれも大瓶です。
 さらに,途中の酒屋で購入したビールを追加して,かなり酔ってしまいました。
 ビールを飲んでは温泉に入るというのを繰り返しているうち夕食です。
夕食

 夕食には,キンキのオーブン焼きが1尾。なかなかのご馳走です。
 お刺身も,カツオ,サヨリ,サーモンどれも旨いです。
 そのほか煮物が付いて,品数は少ないですが,ひとつひとつどれも美味しかったです。
 もう若くはないので,料理はこれで十分です。
 食べきれないほど出す温泉宿より,美味しい物を厳選して出す宿の方が断然いいです。
 寝室は隣の部屋になっています。
 二部屋使えるのも贅沢です。
朝の散歩

 次の日は,夜明け前に目が覚めました。
 夜が明けるのを待って,朝の散歩です。
 宿の裏手には,すでに廃業してしまった「小泉屋」がありました。
 もし営業していたらいい感じの佇まいです。
 他に観るべき所もなく,山里をぶらぶら。とても静かです。
 朝風呂に入り,朝食。夜中にお湯を入れ替えたようで,前日より新鮮な印象です。
横川鉱泉「山田屋旅館」

 二日目は,特に予定もなく,峠を越えて横川鉱泉に立ち寄りました。
 横川鉱泉は3件の鉱泉宿がありますが,巴屋は以前に宿泊したことがあるので,山田屋旅館を選択しました。
 冷泉の源泉は硫黄の香りが漂うよい湯ですが,湯船のお湯は循環で硫黄臭がしないのが残念でした。
 宿の雰囲気は,田舎の鉱泉宿そのものでとても好感が持てました。
 二日目は,これだけです。ビールを飲みに行くだけのドライブなので,立ち寄り湯はオマケのようなものです。
 ゆっくりといい旅ができました。

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126.北茨城(2015年2月14日〜15日)