沢渡温泉について 背後に秋葉山,近くに有笠山,遠くに榛名・浅間を望む標高600メートルの風光明媚な温泉地です。湯治場としての歴史は古く,昔は暮坂峠を越えて草津へ通ずる要路であり,「草津の仕上げ湯」としてその名を知られています。 開湯年代は不明。遺跡調査では縄文時代には既に温泉が湧出していたとも言われています。また,1191年開湯の伝説もあり,源頼朝が入浴したとの伝説も残されています。 江戸時代には湯治場としても賑わい,高野長英らも当地に立ち寄ったと言われています。 大正時代にも若山牧水が訪れるなど,多くの文人らも訪問しています。 1945年の火災で温泉街は壊滅しましたが,1959年に再び温泉地として復興しています。 |
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温泉街 狭い道路沿いに,10数軒の旅館と共同浴場が1ヶ所あります。旅館は,どこも小規模で,全体としては寂れた雰囲気です。歓楽街等はなく,数軒の土産物店や食堂,商店があるのみ。休前日でも,人通りはまばらで,山里の静かで落ち着いた温泉です。 一番人気は,秘湯を守る会の会員宿「まるほん旅館」で,ここだけは日帰り客が頻繁に出入りしています。その隣には,共同浴場があり,こちらは新しくきれい。入浴料300円ですが,宿泊者は各旅館の無料券で入浴できます。 少し離れたところに,群馬県医師会温泉研究所附属沢渡病院があり,患者に温泉の効能や環境を利用したリハビリテーションが行われています。 |
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まるふく旅館について 老夫婦で切り盛りする2階建ての小規模旅館。何度も改築しているのだろうか,あちこち段差があったり,コンパクトな割には複雑な間取りです。玄関を入ると,生活感の漂うロビー。応接セット,大きな振り子時計,本棚やマッサージ機が雑然としています。奥に,小さな内湯が1ヶ所。貸し切りで利用できます。客室は,2階に6部屋ほど。トイレは洋式で,洗面所とも共同で利用。廊下に冷蔵庫があり,自由に利用できるようです。 |
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部屋 今回宿泊したのは,2階奥の角部屋。部屋には名前が付いていません。 8畳間で畳がきれいです。蒲団はすでに敷いてありました。 部屋には,小さなテレビと,エアコン,コタツがあります。 角部屋なので,窓が2面あるのはよいのですが,それほど眺望はよくありません。 室内は禁煙で,廊下に喫煙所が設けられています。 |
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浴室 浴場は1ヶ所のみで,貸し切り利用します。かなり狭いですが,湯使いはとてもよいです。 浴槽は小さな檜づくりで,温泉は掛け流し。湯はほんのりと硫黄の香がします。 白い湯の花が底に漂っています。 泉質は,弱アルカリ性低張性高温泉(ph8.3)。カルシウム・ナトリウム-硫酸塩・塩化物温泉。源泉温度は54.8℃でかなり熱めです。 草 津温泉での強酸性の湯治で荒れた肌を治す「草津温泉の仕上げ湯」としても知られています。「一浴玉の肌となる美人の湯」ともいわれています。 |
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夕食 夕食は,部屋でいただきます。 マグロの刺身,ヒレカツ,焼き鳥などバラエティーに富んだ家庭料理です。 ポテトサラダや,フルーツなど8品。 温かいものは温かく,言うことありません。 ご飯はお櫃にたっぷりあり,食べきれません。 特に珍しいものはなく普通の食事ですが,美味しくいただきました。 お酒などの飲み物は,訊かれませんでした。自販機もないので,持ち込みが原則なのでしょうか。その点は,不明です。 |
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朝食 朝食も部屋です。 シャケ,納豆,温泉玉子,焼き海苔,漬け物,梅干し。 十分過ぎる朝食です。 朝もお櫃にご飯3杯分あり,とても食べきれません。 ヤクルトが付いていました。 湯治場らしい健康的な朝食です。とても満足です。 |
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データ 〒377-0541 群馬県吾妻郡中之条町沢渡温泉2318 TEL/0279-66-2331 FAX/0279-66-2946 1泊2食付き 1名様 6,000円〜8,000円 ※ 1人でご宿泊の場合は一律7,000円 HP 「温泉案内」に戻る |
沢渡温泉「まるふく旅館」(2016年2月20日宿泊)