いつものことなのだが,家に帰って後悔する。
もっと,釣りをすればよかったと。
家を出るときには,どこで釣ろうかあれこれ迷い,ワクワクする。
あのポイントにも行ってみたいし,あっちの沢にも行ってみたい。
行ったことのない沢も探索してみたい。
魚影は濃いか,大イワナはいるか,行きの車中はとても楽しい。

ところがいつも,ある程度釣れると釣りを終わりにしてしまう。
前回もそうだった。
せっかく3年ぶりに解禁したのに,ほとんど釣りをやらなかった。
1日目は,1時間ほどで大イワナが釣れると満足しそれで終わり。
2日目も,30分ほどで,大イワナが釣れて竿を仕舞った。
いつも,温泉に入ってビールと昼寝の誘惑に負けてしまうのだ。

今回は,禁漁前,今年最後の釣行である。
これまでの釣りを反省し,徹底的に釣る覚悟で,STさんとともに昭和村へ向かう。
夜明け前,昭和村に着いた。
明るくなるのを待って,野尻川本流の大イワナポイントに竿を出す。
アタリがない。
場所を変えてもアタリがなかった。
中島屋旅館の駐車場にはたくさんの車があったので,前日に釣り切られた可能性が高い。

本流を諦め,沢に入る。
大型は出ないが,イワナ,ヤマメの魚影は濃い。
すでに,STさんは,泣き尺イワナを2尾キープしている。
私の方も,骨酒用のイワナをキープすると,釣ってはリリースを繰り返す。
大物はいそうもないので,前回行けなかった玉川へ移動する。
超大型モンスターイワナの目撃証言が多数ある期待のポイントである。

林道は草に被われ荒れている。今年は入渓者がいない雰囲気である。
チャンスである。
車が入れないので,川まで歩いて行かなければならないのだが,熊捕獲用のワナがあちこちに仕掛けてある。
恐ろしくて,車から降りることができない。
大イワナに出会う前に熊に会ってしまっては大変である。
玉川を諦め,野尻川に戻ることにする。

野尻川の本流は,条件があまりよくない。
このところ,まとまった雨もなく渇水気味だ。
しかも,この1ヶ月で早くも釣り切られている感が漂っている。
STさんは,すでに温泉&ビールモードに入っている。
しっかり釣りをやりたい私だが,運転手はSTさんである。
温泉に入る前に,1カ所だけ竿を出させてもらうことにしました。

この沢が大当たり,32センチのイワナが釣れました。
これで私の方も諦めがついて,めでたく温泉です。
今回は,玉梨温泉の恵比寿屋旅館,立ち寄り湯です。(500円)
共同浴場は,浴槽が狭く湯量が多いため透明でフレッシュなお湯です。
同じ源泉でも,恵比寿屋の方は,浴槽が広く湯量が少ないため,黄土色の濁り湯になっています。
刺激の強い共同浴場のお湯もいいですが,恵比寿屋の柔らかなお湯もなかなかいいです。

温泉に入れば,あとはいつものパターンです。
やまか食堂で,タンメンとビール。
中島屋の部屋で,ひたすらビール。
あとは夕食まで昼寝です。
昭和村は秋も深まり,爽やかです。気温は20度。気持ちよい眠りです。
いつもよりは釣りをやりましたが,結局いつものパターンになってしまいました。

夕食は,最後の土曜日ということで,総勢10名の宴会です。
中島屋の常連さんたちも集まって,楽しいひとときを過ごしました。
それぞれ最後の釣りを堪能したようです。
イワナの骨酒,唐揚げ,塩焼き,山菜きのことホップの天麩羅。
全部,今年最後のご馳走です。
外は気温9度と寒いですが,中島屋の夜は賑やかです。

2日目は,野尻川の上流へ。
後悔しないための早起きです。
STさんは,またも29センチのイワナでした。
私は,リリースサイズのヤマメがポツポツ。
十分釣りを堪能し,下流でやっている鱒釣り大会を見物しました。
女性や子どもも多く,なかなかの盛況のようです。

中島屋の朝食は,天然きのこの炊き込み御飯。
美味しく頂きました。
今年最後の昭和村,シメは昭和温泉「しらかば荘」です。
日帰り入浴500円です。
今年リニューアルオープンしたしらかば荘,露天風呂もできて快適です。
「ゆき湯 湯印帳」のスタンプも3つ貯まったので,手ぬぐいをもらいました。

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141.秋の昭和村を満喫する(2014年9月27日〜28日)