	渓流解禁から，約８０日が過ぎようとしています。　前回の釣行は，雪と雪解け水に満足な釣りができませんでした。　すでに雪はすっかり消え，釣りには最適の季節となりましたが，仕事が忙しく出かける機会を失っていました。　イワナを釣りたいという気持ちはすでに通り越し，とにかく昭和村に行きたいという気持ちになっています。　温泉に入り，中島屋で山の幸を肴に酒を飲む。昭和村の爽やかな風に吹かれ昼寝がしたい。そんな気持ちになっています。
	やっと今年２度目の釣行となりました。　一日中，雨が降ったりやんだりの天気。　中島屋に電話を入れると，雨は霧雨程度。　野尻川の水量は，ずっと少ないらしいです。　夜１１時。ＳＴさんの車に揺られ，昭和村へ向かいます。　連日の仕事疲れで，うとうとしている間に昭和村に着きました。　道路も年々よくなっています。昔より昭和村が近くなりました。
	夜明け前，野尻川の本流で，大物狙い。　一投目から，イワナが釣れました。　１ヶ所で，２５センチぐらいのイワナが３尾です。　よくよく見れば，成魚放流のイワナです。　簡単に釣れるわけです。　あまり気分はよくありません。　対岸で釣っているＳＴさんも３尾。　３４センチの天然イワナが釣れたようです。羨ましいです。
	場所を移動して，さらに３尾のイワナを追加。　いずれも成魚放流イワナのようで，釣趣が湧きません。　ＳＴさんは，すでに尺オーバーを釣ったので満足したようで見ているだけで竿を出しません。　見られているこっちは，尺オーバーが釣れず焦るばかりです。　出発前は，釣欲がなかったのに，ＳＴさんのイワナを見たら急にやる気が出てきたというのも不思議なものです。
	昨年，４６センチを釣り上げた玉川支流に移動します。　釣りに夢中になっていたので気がつきませんでしたが，ふと我に返って周囲を見渡すと，地獄のような景色が待っていました。　藪の中はケムシだらけです。　ウェーダーにもあちこちにケムシが付いています。　至るところケムシだらけ。　マイマイガの幼虫です。
	今年も大発生ということで，森の木々も，川岸の雑草も，毛虫がびっしりです。　気にすれば気にするほど気になるもので，急速に釣欲が減退しました。　気持ち悪いだけでなく，指されると痛いです。　クマ，アブ，マムシに続く，第４の敵の登場です。　まだ朝の７時ですが，釣りは終了です。　先に大魚を釣り上げたＳＴさんは，すでに温泉＆ビールモードになっています。　ＳＴさんに賛同し，尺イワナを諦め八町温泉に向かいます。
	野尻川の川岸にある共同浴場，八町温泉「亀の湯」。　いつ来てもいい湯です。　釣れなくても，来てよかったなあと思える瞬間です。　湯上がりに，川の流れを眺めながら，ベンチで休息。　ゆっくりしていると，ここにもケムシが。最悪です。　ＳＴさんは待ちきれず，持参の缶ビールを飲んでいます。　必然的に，私と運転手交代です。　私も早くビールが飲みたいので，中島屋へ急ぎます。
	朝の８時にチェックイン。こんな旅館，ほかにはありません。　ありがたいです。　ＳＴさんと朝からビールを２リットルほど飲みました。　この時間が至福の時間です。　ＡＫさんから，電話がありました。　群馬経由で昭和村に向かっているとのこと。　群馬では，４５センチのイワナを釣り上げ，途中，只見でも３５センチを釣り上げたとのこと。　さすが師匠。羨ましい限りです。
	ほどなくＡＫさんが到着し，斜向かいの「やまか食堂」でちょっと早い昼食です。　瓶ビールは，スーパードライ，キリンラガーと並んで，サッポロラガーがありました。　迷わず，サッポロラガーを注文します。　昭和村で，サッポロラガーに出会えるなんて感動ものです。　居酒屋では，ほとんど取り扱っているところがなく，なかなか飲めません。　地元では，販売しているのも「やまや」ぐらいで，貴重なビールです。
	おつまみは，ソースカツ丼のご飯抜きです。　衣はカリカリで香ばしく，分厚い肉は食べ応えがあります。　ご飯抜きなので，味は濃い目でビールにぴったりです。　「やまか食堂」は，もともと肉屋さんということで，肉料理に定評があります。　ソースカツ丼は，８００円ですが，ご飯抜きは５５０円。　最高のおつまみです。今後新定番となりそうです。　かなり酔って記憶を失い，中島屋で昼寝です。
	夕方目を覚ますと，もう夕食です。　当然お腹は空いていませんが，酒席には常連さんが集まっています。　ついついお酒が進みます。　千葉のＴさん。腕は一級品。数，型ともに群を抜いた釣果を上げています。　埼玉のＮさん夫妻。源流の小沢でフライフィッシング。いつも楽しいお話を聞かせてもらっています。　大物釣りのＡＫさん。私が釣りを始めたときからの付き合いです。　そしていつもの同行者，ＳＴさん。　山の幸を肴に，楽しい宴会になりました。
	次の日の朝は，飲み過ぎてしまったため，なかなか起きられませんでした。　ＳＴさんに何度も起こされ，やっとの事で起き上がりました。　早朝の釣りは期待できるのですが，ケムシが嫌で釣欲が湧きません。　夜半の雨でも，水量は相変わらず渇水状態です。　前日，ＳＴさんが尺オーバーを上げたポイントに行ってみましたが，反応なし。　さっさと釣りを諦めて，八町温泉「亀の湯」で朝風呂です。　釣りより，温泉の方がいいみたいです。　これも，ケムシのせいでしょう。
	中島屋で朝食をとり，すぐに帰路に着きました。　ちなみにフライの中村さん夫妻は，まだ寝ていました。　フライフィッシャーは，朝が遅いです。　今回は，昭和村満喫キャンペーンに当選したので，宿泊料は，３０００円引きでした。　１泊２食付き５０００円プラス大瓶３本１８００円，イワナの骨酒がオマケについてとても安上がりでした。　これだから，昭和村通いはやめられません。　早くケムシがいなくなりますように。「イワナ釣り」メニューに戻る