121.新潟・福島豪雨の爪痕(2011年8月7日〜8日)

 いつもなら,土日に釣りに出かけるのですが,土曜が出勤で月曜日が振替休日となったため,日月の釣りになりました。
 土曜の深夜に昭和村へ向け車を走らせました。
 日曜日の釣りというのは,土曜日に釣られてしまっている可能性が高いので,できれば避けたかったです。
 理想は木金の釣りがいいのですが,定年退職までは,そうすることもできません。
 夏真っ盛りの8月です。暑さに負けて,釣りは早朝のみです。

 7月29日の新潟福島豪雨では,野尻川もあと少しのところで氾濫するところだったそうです。
 川の様子もずいぶん変わっていました。
 アシなどのイワナの隠れ家はなくなっていました。
 泥や砂も流されて,水も澄みきっていました。
 淵が埋まっていたり,護岸が崩れているところもありました。
 それでも,イワナやヤマメはポツポツ釣れます。
 逞しいものです。

 暑い昼間はいつものように中島屋で昼寝をし,夕方,久しぶりに川口温泉に行ってみました。
 野尻川の河口にある共同浴場に着くと驚きました。
 いつもなら野尻川の河口は,只見川にある上田ダムのバックウォーターになっていて,緑色に澱んでいて流れがないのですが,清冽な流れが蘇っています。
 豪雨の影響で,ダム湖の水が放水されたためだと思われます。

 それにしても,川口温泉はいいお湯です。
 体中に泡が付く炭酸泉。
 暑い夏にぴったりの,さっぱりとした微温湯です。
 長湯をしても,逆上せることもありません。
 口に含むと,薄い塩スープのような味がします。
 いつもなら,釣りの時は昭和温泉と八町温泉と決めていましたが,改めて会津の温泉の実力に感動しました。
 ここは,中島屋から遠いのと夕方から決まった曜日だけの営業というのが残念です。
 

 せっかく川口温泉まで足を伸ばしたので,只見川の上流へ行ってみました。
 驚きました。
 金山町の西谷地区は,2階近くまで浸水したようです。みなさん,家財道具の片付けをしていました。
 只見川の氾濫は,半端じゃなかったようです。
 なんのお手伝いもせず通過してしまい,申し訳なく思います。

 本名ダムの下流に架かるJR只見線の橋は,完全に流されてしまっていて,跡形もありませんでした。
 本名発電所とその下流の水田も,洪水の被害にあったようです。
 ダム湖の連続する只見川は,いつもなら流れも緩やかで澱んだ緑色の川面を見せているのですが,今日は黄土色の濁流になっています。

 本名ダムの様子です。
 ダムの上は,国道252号線が通っています。
 流木やゴミがダムの最上部に詰まっているので,豪雨の時は,オーバーフローしたものと思われます。
 ダムを越える水量というのは,想像を遙かに超えています。
 自然の猛威には,ただただ驚くばかりです。

 JR只見線の会津川口駅〜本名駅間の只見川に架かる橋も一部流失していました。
 線路が,宙ぶらりんになっています。
 ほかにもJR只見線は大きな被害が各所にあったようで,全線復旧の見通しは立っていないようです。
 もともと赤字ローカル線だけに,このまま廃線になってしまうとしたらとても悲しいことです。

 JR只見線,野尻川に架かる鉄橋です。
 橋桁に流木やゴミが絡んでいます。
 只見川の水が逆流してきたのか,野尻川の水量がここまで達したのかはわかりませんが,恐るべき水量です。
 実は,豪雨の7月30日,STさんは,野尻川に釣りに来たそうです。
 大岩が雷鳴のような不気味な音を立てて濁流の中を流れていたそうです。当然,本流は釣りどころではなかったそうです。

 今回の釣果は10尾ほど。27センチのイワナが最大でした。
 福島県は,地震以来,津波,原発事故,豪雨と災難続きです。
 何もすることができず,申し訳ない気持ちで一杯です。
 がんばろう日本,がんばろう福島。気持ちだけで,すみません。

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