228.本日のビール(190)No.2061〜2070
 キリンビールは「キリン一番搾り生ビール」ブランドから,全国の9工場ごとに地域限定の「一番搾り」を5月19日に発売しました。この「一番搾り」は,全国9工場それぞれの醸造長(商品開発から醸造までを担当している醸造開発責任者)が,地域で暮らす消費者のために造った特別な「一番搾り」です。「一番搾り麦汁」のみを使うという製法を遵守しつつ,各工場ごとに独自のコンセプトや味覚を開発,味の違いや個性を楽しめる地域密着型の商品として展開しています。

 地域限定発売ですが,ビールに付いている応募シールを96枚集めると,9工場全ての一番搾りを各1本もらえます。で,送られてきたのがこのセットです。本当は一気に9本飲んで味の違いを確かめたいのですが,もったいなくてできません。1日1本ずつじっくり味わっていきたいと思います。ちなみに,9工場は,北海道千歳,仙台,取手,横浜,名古屋,滋賀,神戸,岡山,福岡のキリンビール,全工場です。販売地域も工場所在道県を中心とするエリアとなっています。

No.2061 一番搾り・取手づくり(キリン)

 1本目は,地元の茨城県取手工場限定醸造,「取手づくり」からスタートです。缶の裏面には,「茨城の味わい豊かな食材を引き立てます。地元茨城を愛する人々を思い浮かべながら,一番搾り製法で,素材のうまみが引き出されました。うまいもんどころ茨城の豊かな食材にぴったりな贅沢な味わい。腕によりをかけてつくられた一番搾りです。」とあります。アルコール度数は標準「一番搾り」の5%に対し5.5%,麦芽を多くし味わい豊かな仕上がりです。ホップは柑橘系を使用し,そして味の根本となる酵母を変えるチャレンジをしています。酵母を変えたのは取手のみです。爽やかでしっかりした味がいいです。美味しかったです。
(2015.6.15.)
No.2062 一番搾り・北海道づくり(キリン)

 2本目は,北海道千歳工場限定醸造の「北海道づくり」です。 北海道の夏の大自然をイメージした澄み切った味わいが特長で,原料に道産米をブレンドしたほか,爽やかな香りのシトラスホップを使い,フルーティーな香りを加えています。北海道限定ビールは93年の「北のきりん」以来22年ぶりです。水は,環境省認定の名水百選「ナイベツ川湧水」を源流に持つ内別川の水を使用しています。「北海道の夏が待ち遠しくなる,爽やかですっきりした味わい。夏の大自然をイメージしました。」との醸造長のコメントがいいです。ずいぶん北海道には行ってないので,旅をしたくなりました。アルコール度数5%。
(2015.6.16.)
No.2063 一番搾り・仙台づくり(キリン)

 3本目。仙台工場の限定醸造「仙台づくり」です。主原料に東北産ホップを使い,副原料に県内産ササニシキ約10%を使っています。「ササニシキは宮城県発祥の品種で,宮城を代表するブランド米の一つ。ササニシキの特長や生産者の思いが,『仙台づくり』の商品コンセプトやキリンビールのものづくりの思いと非常に似ていることから,最もふさわしい品種として選定した」と醸造長は,語っています。口に含むと,米の甘みが感じられ,麦芽100%の一番搾りとは明らかに違う,昔の一番搾りに近い味ではないかなと思いました。アルコール度数5%。
(2015.6.17.)
No.2064 一番搾り・横浜づくり(キリン)

 4本目です。横浜工場限定醸造。コンセプトは,歴史と異文化が融合する横浜らしい,洗練された新しい味わいの一番搾り。特徴は,アルコール度数を一番搾りより高い6%とし,ホップの種類も通常より2種類増やし,豊潤な味わいを実現しています。横浜グルメとして有名なシューマイや中華料理をうまく引き立てるように,しっかりとした締まりのある味わいと,かんきつ系の爽やかな香りを両立させています。グラスに注ぐと,カラメル麦を使っているため色は濃いめです。口に含むと期待通り。これまでの4本の中では一番気に入りました。麦の旨みがぎっしり詰まった飲み応えのある1本でした。
(2015.6.18.)
No.2065 一番搾り・名古屋づくり(キリン)

 5本目です。名古屋工場限定醸造。北海道から南下してきました。折り返し地点です。コンセプトは,「素材のうまみを引き出す一番搾り製法で仕上げられた,名古屋らしく,味も色も濃い,うまみたっぷりな味わい。本質が分かる名古屋のみなさまに飲んでいただきたい,腕によりをかけてつくられた一番搾りです。」とのこと。グラスに注ぐと,通常の一番搾りより色は濃いめです。期待できます。口に含むと期待通り,麦芽の旨みが広がります。横浜づくりに続いて,これまた秀作です。気に入りました。アルコール度数5.5%。
(2015.6.19.)
No.2066 一番搾り・滋賀づくり(キリン)

 6本目です。滋賀工場限定醸造。コンセプトは,「一番搾り製法で滋賀県産麦芽のうまみが引き出されました。滋賀ならではの料理を引き立てる,すっきりとした綺麗な味わい。母なる湖と滋賀の大地のめぐみを生かして,腕によりをかけてつくられた一番搾りです。」とのことです。滋賀県産麦芽を一部使用しています。口に含むと,やわらかな喉ごしで,あっさりしています。上品な味わいで,とてもスムーズ。どんな料理にも合いそうです。爽やかな旨さでした。アルコール度数5.5%。
(2015.6.22.)
No.2067 一番搾り・神戸づくり(キリン)

 7本目です。兵庫県の特産品である,酒米の山田錦を原料に使用しています。従来の一番搾り製法に加えて原料に山田錦を使うことで,華やかな香りがアップし,やや強めの炭酸で,苦みを抑えたすっきりした味わいに仕上げたとのことです。「山田錦」は,良い酒米に求められる「大粒であること」・「心白が鮮明に中央にあること」・「タンパク質含量が少ないこと」といった条件を満たす最高品質の酒米と言われています。主に神戸市北区で生産されたものを使用しています。全体としては,昔の一番搾りに近い味ではないでしょうか。個人的には麦芽100%の一番搾りの方が好きです。アルコール度数5%。
(2015.6.24.)
No.2068 一番搾り・岡山づくり(キリン)

 8本目です。岡山工場・家村友也醸造長によれば,「晴れの国,岡山。瀬戸内海あり山ありで豊かな自然に育まれた食材がある場所。目指したビールは,それら食材を引き立てるイメージ。飲んだ時にしっかりとした味わい,飲み込んだ後はすっと切れて後を引かない上品でキリッとした味わいを表現した。素材には岡山県の幻の米と言われる雄町米を使用。この雄町米は,使いたいという酒蔵が多く,リスクを背負って先に原材料の調達だけは行った。開発決定までは和食のお店に飲みに行き,料亭の主人と話をしながらイメージを膨らませた。9工場の中で一番スッキリしているかもしれない。」とのこと。なるほど,和食に合うビールでした。アルコール度数5%。
(2015.6.25.)
No.2069 一番搾り・福岡づくり(キリン)

 いよいよ最後の9本目です。福岡工場醸造長によれば,「九州産麦芽で仕込みました。一番搾り製法で九州産麦芽のうまみが引き出されました。九州の食に合う,しっかりとしたうまみと華やかな香り。活気あふれる地元を愛する人々を思い浮かべながら,腕によりをかけてつくられた一番搾りです。」とのこと。通常の一番搾りに近い味だと思います。アルコール度数5%。こうして,9本飲んでみると,1本1本個性があってとてもよい企画だったと思います。正直,たいして味は変わらないだろうと思っていましたが,しっかり違っていました。しかも,プレゼント品でタダですからいうことありません。
(2015.6.28.)
No.2070 ルネッサンス・パーフェクション・イングリッシュ・ペールエール(ニュージーランド)

 ルネッサンス醸造所が造るイングリッシュ・スタイルのペールエールです。アメリカン・ペールエールを飲み慣れているので,かなり新鮮です。グラスに注ぐと,豊かな泡立ち。ペールエールらしいブラウンの液体が期待させます。口に含むと,泡立ちの通り,強い炭酸で,かなりドライです。ビスケットやナッツの味わい,ホップの苦みはアメリカンペールエールほどではありません。ロンドンのパブをイメージしたビールとのことで,ピザやフィッシュアンドチップスが合いそうです。コルドンヴェールが輸入しています。「やまや」で購入しました。アルコール度数5%。500ml734円。
(2015.6.29.)

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