No.1931 九十九里オーシャンビール・ピルスナー(寒菊銘醸)

 千葉県山武市の日本酒メーカーが醸造するクラフトビールです。明治16年創業の蔵元で地酒「寒菊」が有名だそうです。過去に,バイツェンとペールエールは何度か飲んだことがあるのですが,ピルスナースタイルは初めてです。ドイツ・フランス・イギリスと渡り歩き研究を重ね,ザーツホップとバイツェンシュテファン研究所の酵母にたどり着き,麦芽・ホップ・酵母・水(清酒仕込水使用)だけを原料とした,ドイツの「ビール純粋令」に忠実に地ビールを醸造しています。大手メーカーとは明らかに違うクラフトビールならではの洗練されていない味わいが逆に魅力的なビールでした。アルコール度数5%。330ml400円。
(2014.11.14.)
No.1932 ボヘミアン・ガーネット(霧島高原ビール)

 鹿児島県霧島市のクラフトビールです。チェコ産カラメル麦芽とザーツホップを使用しています。コーヒーのような香ばしさと香りが特徴のドゥンケル・スタイルです。見た目ほど濃厚ではなく,酸味もあり喉ごしはドライです。ラベルにはピルスナーと表示していますが,およそピルスナーらしくありません。ボトルタイプのアルミ缶ビールは,さすがクラフトビール,珍しいと思います。ただ,缶からじかに飲んだら美味しくないと思います。グラスに移していただきました。300mlという量は少々物足りないです。価格も458円と少し高めです。アルコール度数4%。
(2014.11.15.)
No.1933 マジック・ストーン・ドッグ(スコットランド)

 マジックストーンドッグは,「マジックロック」,「ストーン」,「ブリュードッグ」の3社が造った遊び心と探求心に満ちたセゾンとペールエールのハイブリッド版です。香りはアメリカ西海岸系のシトラスのパンチ,パイナップル,オレンジが,セゾンイーストによるビッグなクローブのスパイシーな温かさを緩和しています。味は,強いレモン様の酸味が支配的です。そしてドライで溌剌としたフレッシュさを感じます。ベルジャン系のピリッとしたスパイスと酸味が心地よいバランスを生み出しています。ホップは,アマリロ,シムコを使用しています。IBU40。アルコール度数5%。330ml510円。
(2014.11.16.)
No.1934 オーストラリアンブルワリー・ザ・ペールエール(オーストラリア)

  2010年に設立されたばかりのシドニー北西にある最先端施設で造られるペールエールです。缶のデザインが独創的です。昔のコカコーラのように細長い缶です。グラスに注ぐと,イギリスのペールエールに比べ淡色です。オーストラリアギャラクシーホップを使用しているため,独特な柑橘系の香りとパッションフルーツの香りが漂ってきます。口に含むと,麦芽の旨味より,ホップの酸味が勝ります。グレープフルーツジュースを飲んでいるような柑橘系の苦みが心地よいです。小西酒造が輸入しています。アルコール度数4.8%。355ml420円。
(2014.11.17.)
No.1935 オーストラリアンブルワリー・ザ・ピルスナー(オーストラリア)

 昨日に続き,独特の缶の形に特徴のあるオーストラリアンブルワリーのピルスナースタイルです。ピルスナーといっても,伝統的なドイツのピルスナーのキレと苦味に加え,このピルスナーにはニュージーランドとアメリカ産のスパイシーで柑橘系の香りがするホップを使用しています。レモンやグレープフルーツのような酸味の強いフルーティーな香りとキリっとした苦味が特徴です。およそピルスナーらしくないクラフトビールならではの旨さでした。アルコール度数4.8%。355ml380円。
(2014.11.18.)
No.1936 CAPグレート・ホワイトハイプIPA(スウェーデン)

 キャップブルワリーは2012年,スウェーデンのストックホルムにアメリカのクラフトカルチャーに大きな影響を受けたマティアス・ヘイメンリン氏が立ち上げたマイクロブルワリーです。このビールは,IPAとあるのでアメリカンIPAスタイルを想像していましたが,全く別物でした。ウィート,ベルジャンイーストを使用したベルジャンホワイトに,カリプソホップで強い苦みを効かせています。柑橘系の苦みを除けば,ヒューガルデンホワイトに近い感じです。香り豊かでクラフトビールならではの個性的な1本でした。美味しかったです。アルコール度数5.6%。330ml525円。
(2014.11.19.)
No.1937 CAPアイム・ノット・ビター(スウェーデン)

 昨日に続き,キャップ・ブルワリーのクラフトビールです。CAPは,Curious Audacious Products(興味深く,独創的な製品)の頭文字で,まさにその名の通り,古いレシピや製法にとらわれず,独自の発想でビールを生産しています。この「アイム・ノット・ビター」も,ビターエールにしては,全く苦みのない不思議な味です。それでいて旨いです。ホップは,ブラムリング・クロス,カスケード,アマリロホップを使用しています。口に含むと,モルト,キャラメル,バニラの甘いアロマに,ホップの樹脂っぽさ,ベリー,トフィーのフレーバーです。ホップではなく,モルトが主役のビターエールでした。アルコール度数5.6%。330ml525円。
(2014.11.20.)
No.1938 CAPエクサイターIPA(スウェーデン)

 キャップ・ブルワリー3本目です。かなりドライな喉ごしのIPAです。スッキリしていてゴクゴク飲めるタイプです。アンバーモルトによるナッティさと香ばしさ,ライモルトのペッパーのようなスパイス感に,アマリロとシムコーホップによるトロピカルフルーツアロマ,グレープフルーツビターがバランス良く軽快です。今回の3本は,スウェーデンのビールを初めて飲むのでワクワクしていましたが,どれも期待通りの旨さでした。3本とも,正統派とはいいがたい個性的な野心作です。クラフトビールの楽しみを十分堪能しました。アルコール度数6%。330ml525円。ウィスク・イーが輸入しています。
(2014.11.21.)
No.1939 イルルバッハー・フェストビア(ドイツ)

 販売店解説より。「イルルバッハー醸造所は,昔のバイエルン国の頃から500年にもわたりビールを生産しており,この地方の景観や住民と同じような素朴な自然の味わいを楽しむ事のできるビールです。大麦,小麦も契約農家で,またホップ,そして,醸造に最も適した深い泉の結晶のように澄んだ水を原料に使用することにより,古典的な個性をつくりだしています。また,醸造所のブラウマイスターの高い技術により,他ではまねの出来ない最高の味を造りだし,バイエルン地方ビールの歴史にも重要な一角を示しております。」久しぶりのドイツビール,旨かったです。アルコール度数5.6%。500ml598円。
(2014.11.23.)
No.1940 パウラーナー・ヘフェ・ヴァイス・ドゥンケル(ドイツ)

 白濁したヴァイツェンとは違い,ダークウィートモルトの特徴が生かされた栗色のビールです。高濃度麦汁製法で新鮮で濃厚な芳香にロースト香がマッチした美味しさが特徴となっています。フルーティですっきりした香りがローストしたモルトの風味を引き出していて,バランスのよいゴクゴク飲めるビールです。さすがドイツのビール,完成度が高いです。やまやで購入しましたが,500ml400円,輸入ビールとしては破格の安さです。秋から冬にかけて飲むのにぴったりのビールでした。アルコール度数5.3%。
(2014.11.24.)

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213.本日のビール(177)No.1931〜1940