No.1721 パロットドッグ・ビタービッチIPA(ニュージーランド)

 ニュージーランドのマット3人衆が造るフラッグシップIPAです。レイトビア評価でも95点と評価の高いビールです。グラスに注ぐと,色はダークアンバー。焼きたてのクロワッサンやクッキーのような麦芽香が広がり,トロピカルフレーバーに心が溶かされていきます。一口含むと,冷水を浴びたような覚醒的NZホップの清々しさ。シャープなビタネス,朝もやの森を走り抜けたような,クリアなハーバルフレーバーが体の隅々まで行き渡ります。凛としたとてもキレイなIPAです。値段は高いですが,パロットドッグを飲み続けてきて,その実力には脱帽です。恐るべしニュージーランド・ホップ。アルコール度数5.8%。330ml625円。
(2014.2.25.)

No.1722 パロットドッグ・ブラッドハウンド(ニュージーランド)

 パロットドッグ醸造所,最後の1本になってしまいました。ブラッドハウンドは,飲みやすさに香ばしさをプラスしたホッピーレッドエールです。色はレッドブラウン。口に含むと,フローラルフルーティーな芳醇な味わいとピリッと小気味よいテンポのカーボネーション。リズミカルなシナモンスパイス。そしてゆらゆらと漂うNZホップのシトラスビターが,甘美の中に素晴らしい隠し味となって均整をとっております。日本の地ビールには真似のできないニュージーランド・ホップのマジックです。感激しました。アルコール度数6.3%。330ml625円。
(2014.2.26.)

No.1723 イースティーボーイズ・レックス・アティチュード(ニュージーランド )

 イースティーボーイズは,2008年にニュージーランドのウエリントンにて「スチュ・マッキンレイ」と「サム・ポセンスキー」の醸造家コンビが設立したニューウェーブブルワリーです。レックス・アティチュードは,ヘビーピーテッドスモーキー・ゴールデンエールで,世界一スモーキーなビールのひとつです。色は,シャンパンゴールド。口に含むと,ビッグスモーク,厚焼きのカリカリベーコン。キャラメリーな麦芽の甘さとスパイシーホップ。一瞬,毒入りビールかと疑ってしまうほどの強烈なスモークにノックアウトです。こんな個性的なビールは初めてです。アルコール度数7%。330ml625円。
(2014.2.28.)

No.1724 トゥアタラ・ボヘミアン・ピルスナー(ニュージーランド)

 トゥアタラ醸造所は,ニュージーランドのウエリントン近郊,海沿いの町カピティコーストに,エンジニアだったカール・ヴァスタによって,2000年に設立されました。ニュージーランド麦芽を使用することを身上としています。社名の「トゥアタラ」はニュージーランドの一部に生息する「ムカシトカゲ」の現地呼称で,原始的な形状の背表皮をイメージしたボトルネックが特徴的です。このボヘミアンピルスナーは,チェコイーストを使用しています。グラスに注ぐと,ブライトゴールデン。シャイでクリーミーな麦芽香,クリスピーなカーボネーション。口に含むと,NZホップのシトラスフレーバーが心地よい苦味。こんなに苦いピルスナーは初めてです。NZホップが作り出すピルスナーの最高傑作です。アルコール度数5%。330ml450円。安いです。
(2014.3.1.)

No.1725 ビターロースト(サントリー)

 コンビニエンスストア限定ビールとして2月4日から発売されました。「大人のコクと苦味」をテーマにした限定醸造ビールです。「ビターホップ100%使用」によるしっかりとした苦味と,「英国産ロースト麦芽一部使用」「デコクション製法」によるコクと旨みが特徴とのことです。このところニュージーランド・ホップの強烈な苦みを味わっているせいか,しっかりとした苦みという割りには,さほど苦みを感じません。どちらかというと,香ばしいロースト麦芽の風味に特徴があるようです。サントリーは,この手のビールを繰り返し繰り返しリリースしてくれるので,ピルスナーに飽きたときにはありがたいです。アルコール度数5%。350ml217円。
(2014.3.2.)

No.1726 ドライプレミアム(アサヒ)

 スーパードライのプレミアム版です。モルツのプレミアム版,プレミアムモルツのヒットに触発された商品と思われます。「贅沢なコクとキレ」「厳選素材 国産ゴールデン麦芽使用」「ひと手間かけた贅沢醸造」といったところが特徴です。味の方は,スーパードライとは大きく異なり,それほどドライではありません。深みがあって,とても美味しいです。ただ,原材料は麦芽100%ではなく, 米・コーン・スターチも使用しています。プレモルにはないキレを出すためのアサヒならではのこだわりなのだと思います。アルコール度数6%。350ml195円。
(2014.3.3.)

No.1727 イースティーボーイズ・ポットケトル・ブラック(ニュージーランド)

 イースティーボーイズが造るフラッグシップビールです。グラスに注ぐと,名前の通りクリアーなレッドブラック。クリスピーなカーボネーションが弾け,ビッグロースティー&ホッピーアロマが期待させます。口に含むと,ポーター・スタイルとは思えないクリアなシトラスホッピー,柑橘系の苦みが広がります。素晴らしく香ばしいカカオビターに大量のネルソンソーヴィンとNZカスケードの爽快感が相まって,香ばしいのにごくごく飲める奇跡的なホッピーポーターです。レイトビア97点も頷ける恐ろしいクオリティです。脱帽です。アルコール度数6.5%。330ml625円。
(2014.3.4.)

No.1728 イースティーボーイズ・グンナマッタ(ニュージーランド)

 このビールは,NZホップのパシフィックジェイド,モツエカ,パシフィカ,サザンクロスを惜しげもなく投入し,しかもアールグレイの紅茶葉を使用した前衛的なIPAです。グラスに注ぐと,いきなりアールグレイの大胆なアロマと複雑なハーブ&シトラスがパンドラの箱を開けたように霧散します。口に含むと,ポプリの入れ物をぶちまけたようなアロマ爆弾,クリーンでスパイシー,ドライアプリコットの軽快な甘さにレモンピールのビターシトラス。かなりの個性派です。今日は,サッカーの日本対ニュージーランド戦です。地ビールは,ニュージーランドの勝ちのようです。アルコール度数6.5%。330ml625円。
(2014.3.5.)

No.1729 ブリュードッグ・オールドワールドIPA(スコットランド)

 ブリュードッグの限定醸造品です。英国発祥のIPAを伝統技法と独自の解釈で再構築しています。英国産の麦芽とホップのみを使用しています。グラスに注ぐとセピアオレンジ。懐かしい写真を入れた木箱を開けたような,甘酸っぱく香ばしい芳香がパフっと舞い上がります。一口含むと,粒がごろっとしたマーマレード,そして松の樹脂に絡まるレザー表皮の光沢。優しく撫でるビーチの潮風。柔らかく大らかなホップビターは,船室のキャビンに積まれた南国フルーツの山のようで,甘美なビタースイート。ビターレモンやグリーンアップルの清々しさも顔を出し,ハチミツを滲みこませたパンのような穏やかなフィニッシュです。アルコール度数7.5%。660ml980円。
(2014.3.7.)

No.1730 ニッポン・ラガー・プレミアム(サッポロ)

 ユニーグループとサッポロビールが共同開発した数量限定ビールです。ホップはサッポロビールが育種開発した富良野産の希少で品種ゴールデンスターを100%使用しています。大麦麦芽は北海道産の「りょうふう」を75%使用することで,上質な香りと引き締まった苦味を実現しています。コクとうま味,そして,キレのある後味は,無骨な日本のラガービールといった印象です。古くて新しい,そんなイメージの味わい深い1本でした。たぶん,瓶ビールだったらもっと美味しく感じたと思われます。アルコール度数5%。350ml228円。
(2014.3.8.)

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188.本日のビール(156)No.1720〜1730