	Ｎｏ．１２８１　オクトーバーフェスト（南信州ビール）　長野県伊那郡宮田村にある南信州ビールが秋に発売する季節限定ビールです。オクトーバーフェストといえば，南ドイツの伝統的なビアスタイルであるメルツェンの別称ですが，最近は，秋にリリースされるビールをフェストビールと呼んでいるようです。スタンダードレシピのオクトーバーフェストは下面発酵ビールですが，南信州ビールではエール酵母を使用しています。また４種類の麦芽を巧みに使用してカラメルやトースト香を楽しむことができるオリジナルレシピによる中濃色ビールに仕上げられています。個人的には，個性的ではありますが，ちょっとカラメルが甘すぎる印象です。アルコール度数６％。３３０ml５００円。 ☆☆☆（２０１２．１０．１２．）
	Ｎｏ．１２８２　ストロングペールエール（ブリマーブルーイング）　ブリマーブルーイングは，２０１１年，神奈川県川崎市にできた新しい地ビール醸造所です。このビールは，定番アイテムであるペールエールに，より多量のホップを加えた季節限定のアメリカンスタイル・ストロングペールエールです。ストロングとは言うものの苦みはそれほどでもなく，カラメルモルトの風味も加えられており，甘く，優しいフレーバーが特徴です。たまたま飲んだ１本が，栓が十分でなかったのか，炭酸がほとんどなく残念でした。泡がないとテンション下がってしまいます。今度は，定番ビールで，この醸造所の実力を探ってみたいと思います。アルコール度数５．５％。３３０ml４８０円。 ☆☆☆（２０１２．１０．１３．）
	Ｎｏ．１２８３　ビアへるん縁結麦酒スタウト（島根ビール）　松江市にある地ビール醸造所，島根ビールが造るレギュラー銘柄の１本です。焙煎麦芽使用のマイルド黒ビールです。国際ビール大賞で金賞を受賞するなど，評価が高いのがうなずける完成度の高いスタウト・スタイルです。焙煎麦芽の香ばしい風味は，甘みも上品で，ホップの苦みと調和しています。また，乳糖を使用し，マイルドな口当たりに仕上げています。この手の地ビールは，とかく甘すぎたり，苦すぎたり，失敗作ではと思えるものも多く見られます。島根ビールのスタウトは，完成度が高いです。アルコール度数５．５％。３００ml４７２円。 ☆☆☆☆（２０１２．１０．１４．）
	Ｎｏ．１２８４　へべすラガー（宮崎ひでじビール）　宮崎県延岡市のひでじビールがごく僅かに生産している季節限定ビールです。宮崎日向で収穫される平兵衛酢（ヘベス）という珍しい果実をライトラガーに加えています。平兵衛酢は，夏の酢みかんで，「すだち」より玉が大きく，「かぼす」より香りが優しく，「ゆずより皮が薄くたっぷり果汁がとれるそうです。大量の果実を投入しているためか柑橘果実のアロマとフレーバーが際立っていて，爽やかでフレッシュな果汁ビールといった印象です。感覚としては，薄いホワイトエールのようで，少々物足りないです。ラガー（下面発酵）タイプのフルーツビールで，よくあるジュースのように甘いだけのビールではなく，しっかりとしたホップの苦みもあるビールになっている点は，評価できます。アルコール度数５．５％。３３０ml６００円。 ☆☆☆（２０１２．１０．１５．）
	Ｎｏ．１２８５　グリーンフラッシュ３０thストリート・ペールエール（アメリカ）　通常はブリュワリーがあるサンディエゴ周辺にしか流通していないビールですが，インポーターさんの熱意によって日本初輸入となった超限定品だそうです。パブが立ち並ぶサンディエゴの30thストリートの名を冠しているブリュワリーの自信作です。しっかりガッツリとホップが効いていて，ＩＰＡよりもビールの比重が軽いので体感できる苦味はＩＰＡ以上に鮮烈です。鋭い切れ味を感じるシャープな苦味が口中を蹂躙し，フレッシュなホップフレーバーを心行くまで堪能出来ます。☆６つあげたいぐらい旨さで，安ければ毎日飲みたいビールでした。幸せです。アルコール度数６％。３５５ml６３０円。 ☆☆☆☆☆（２０１２．１０．１６．）
	Ｎｏ．１２８６　ニンカシ・トータル・ドミネーションＩＰＡ（アメリカ）　ニンカシ醸造所のフラッグシップ・ビールです。マンゴーやパイナップル，グレープフルーツなどのフルーティなホップフレーバーに，みずみずしくてジューシーなモルトの凝縮された旨味が感じられます。苦味は適度で強過ぎず秀逸なバランスをみせ，雑味やバラつきがなくコンパクトに美味しさがまとまっています。昨日のグリーンフラッシュが旨すぎたので，あまり感動はありませんでしたが，とても旨いＩＰＡでした。アルコール度数６．７％。３５５ml５６７円。 ☆☆☆☆☆（２０１２．１０．１７．）
	Ｎｏ．１２８７　ブリュードッグ・インターナショナル・アームズレース（スコットランド）　ブリュードッグ醸造所が造る世界に類を見ないホップを使わないＩＰＡです。ホップの代わりに，スペアミント，月桂樹，ローズマリー，杜松の実，エルダーフラワー使用しています。広大な草原のような香りで，茶筒の蓋を開けた瞬間のようなハーブスパイスがぽんと香り立ちます。甘さの中に蜂蜜やシナモン，キャラメル，ジンジャーが現れたかと思うと，強烈なハーブスパイスで，とにかく体験したことがないビールとなっています。美味しいかと言ったら，ホップにはかないませんが，よくもホップ無しでここまでの味が出せたものだと感心してしまいます。アルコール度数７．５％。３３０ml４６２円。 ☆☆☆（２０１２．１０．１８．）
	Ｎｏ．１２８８　デ・モーレン・ゾマー・ホップＩＰＡ（オランダ）　デ・モーレン醸造所は，今年，日本初上陸の最も注目すべきオランダのブリュワリーです。ゾマーは，オランダ語で夏の意味だそうです。色は，キャンディーオレンジで，炭酸が強めです。香りは，朝もやの中の露草，シャワールームのグレープフルーツ香の石鹸のようです。ビターシトラスのフレッシュホップ。キャラメルの香ばしさ，青い南国フルーツ，チクチクと刺激する爽快なハーブと，新鮮なホップのビター感が特徴です。アメリカンＩＰＡとは，全く違ったアプローチに戸惑いますが，ラベルも含めて，個性的なビールでした。アルコール度数６．８％。３３０ml４８３円。 ☆☆☆（２０１２．１０．１９．）
	Ｎｏ．１２８９　ラグニタス・アンダーカバー・インヴェスティゲイション・シャットダウン・エール（アメリカ）　ラグニタス醸造所の限定醸造，ビッグビールです。スタイルはアメリカン・ストロングエールタイプで，クリアなレッドアンバーカラーの液体は口当たりからアタックが強く，強烈なのボリューム感で攻めてきます。甘味とコクがとても強く，重厚感に圧倒されます。ラグニタスのビールは好きなのですが，ここまで濃厚だと，ちょっと引いてしまいます。アルコール度数も９．７％と高く，軽くビールでも飲むかという雰囲気ではありません。ウイスキーに近い感覚です。好みではありませんでした。３５５ml５８８円。 ☆☆☆（２０１２．１０．２１．）
	Ｎｏ．１２９０　ミッケラー・ソートガル・ブラックＩＰＡ（デンマーク）　ＩＰＡのスッキリ感とロースト麦芽の香ばしさが見事に融合したブラックＩＰＡです。ソートガル（Sort Gul）とはデンマーク語で黒と黄色の意味だそうです。グラスに注ぐと，黒光りする備長炭のようなシャイニーブラック。クリーミーな面持ちで，弾けるカーボネーションに乗って香ばしいロースト麦芽とフレッシュなグレープフルーツホップが鼻をかすめます。切れ味抜群のソリッドなシトラスホップと，旨みたっぷりの枝付きレーズンやドライアプリコット，瑞々しいピーチにライムやミントを飾ってチョコレートソースをかけたような複雑で贅沢な味わいです。七輪でじっくり焼いたアロマホップのようなイメージの香ばしく複雑な余韻は，難解なレシピを駆使するミッケラーらしい1本でした。アルコール度数７．３％。３３０ml５４６円。 ☆☆☆（２０１２．１０．２２．）「ビールがうまい」メニューに戻る