No.1101 こぶし花ビールIPA(羽生の里)

 埼玉県羽生市の地ビールです。フラワリーなゴールディングス系ホップの香る,苦味も比較的マイルドなイングリッシュ・スタイルのIPAです。もともと防腐剤代わりに通常の3倍のホップを用い,アルコール分を高めて船積みしたエクスポートタイプに比べ,輸出の必要のなかった英国国内向けイングリッシュスタイルは,輸出向けIPAの系譜を引き継ぎながらも,比較的マイルドに造られるようになったと言われます。そのため,際立つ苦味に代わって,リッチなエキス感のある香り豊かなプレミアム・エールとなっています。アメリカンスタイルが好みの私ですが,上品なIPAでとても美味しかったです。アルコール度数6.5%。330ml480円。こぶし花ビール創業10周年記念製品(2011年)
☆☆☆☆☆(2012.2.28.)
No.1102 ドライゼロ(アサヒ)

 アサヒの新製品カロリーオフ,ノンアルコールビールです。いつも,サントリーのオールフリーを飲んでいるカミさんが,オールフリーよりちょっと強くて飲めないと言って,飲み残しをくれました。ノンアルコールで強いとはどういうことかと思ったのですが,飲んでみて分かりました。強いのではなく,ビールらしい味が濃いのです。それだけビールに近いということなのでしょうが,ノンアルコールビールを飲む習慣がないので,その辺のことはよく分かりません。どっちにしても,私にはビールの味とは明らかに違ってとても好きになれそうにはありません。どうしても車を運転しなければならないとき限定の飲み物です。350ml108円。
☆☆(2012.2.28.)
No.1103 こぶし花倶楽部ベルギーホワイト(羽生の里)

 「農林公園キヤッセ羽生」にある地ビール工房「羽生ブルワリー」の地ビールです。ベルジャンスタイル・ホワイト・ウィートビールです。原料には,小麦麦芽,ホップ,オレンジの果皮,コリアンダーを使用しています。ベルギー・ホワイトを忠実に再現しています。香りはベルギービールそのものです。ベルギービール・ファンにはたまらない美味しさなのではないでしょうか。インターナショナル・ビアコンペティション2008・2009年度金賞を受賞しています。実力のあるビールです。アルコール度数5.5%。330ml480円。
☆☆☆☆(2012.2.29.)
No.1104 麦のごちそう(麒麟)

 麒麟の新製品です。この頃は,第3のビールという呼び名より,新ジャンルというカテゴリーの方が一般的になっているようです。原材料は,発泡酒(麦芽・ホップ・大麦・コーン・スターチ・糖類)・大麦スピリッツです。「食卓にごちそうを」というコンセプトで開発されたそうですが,私には,雨後の竹の子のように登場する第3のビールの一つに過ぎません。やわらかいうまさ(コク・麦のうまみがありながら,酸味や雑味が少なく,
飲みやすい味)を新酵母の採用と独自の原材料配合により実現したとのことですが,やっぱりバターとマーガリンとの差のように感じてしまいます。アルコール度数5%。350ml139円。
☆☆(2012.3.7.)
No.1105 グリーンフラッシュ・レイヨン・ヴェール(アメリカ)

 カリフォルニア州サンディアゴ,グリーンフラッシュ醸造所が造るベルジャン・ペールエール・スタイルのビールです。ブレタノマイセス酵母を使用し,オレンジやマスカットにホップのシトラスフレーバー,酵母由来のエステル香が見事に調和しています。複雑な味ですが,喉越しは軽快です。ベルギービールファンにはたまらない逸品でしょう。個人的には,グリーンフラッシュらしさが十分出ていないと思いました。「レイヨンヴェール」とは夕日が完全に沈む刹那に放つ緑色の光のことで,グリーンフラッシュをフランス語で言い換えたのだそうです。アルコール度数7%。355ml609円。
☆☆☆(2012.3.10.)
No.1106 モア・ブラウン・ザン・ブラックIPA(アメリカ)

 アルケミスト,ニンカシ,ストーンの3醸造所によるコラボレーショ・ビールです。パワフルなホップの個性と長々と続く苦味の余韻,ちょっとやりすぎではないでしょうか。とにかく強烈な苦みです。度を超しています。アメリカンIPAマニアも,ここまで来ると引いてしまうかも知れません。オーストラリアとニュージーランド産の個性的なホップの特徴が出ています。ここまで来ると,ビールというよりは麻薬ですね。とても旨かったです。IPAマニアでない方は,飲まない方が無難です。アルコール度数7.4%。355ml651円。
☆☆☆☆☆(2012.3.12.)
No.1107 デシューツ・ジュベルエール2011(アメリカ)

 オレゴン州のデシューツ醸造所が造る冬季限定のシーズナル・ビールです。オレゴン州のデザイナーによって毎年異なるラベルでリリースされているそうで,およそビールのラベルらしくない芸術的なデザインになっています。味の方は,ロースト・モルトの甘味とカラメルの香りが中心で,黒ビールに近いです。IPA系を想像していたのですが,苦みは思ったほどではありません。柑橘系のホップフレーバーは,かなり抑えめです。好みとしては,その点が少々物足りなく感じました。個性的な1本であることには間違いありません。アルコール度数6.7%。355ml420円。
☆☆☆☆(2012.3.13.)
No.1108 ヴァルトシュミット・ヤコビヴァイスビア(ドイツ)

 舌を噛みそうな名前のビールです。とても覚えられそうにありません。ネットで購入しましたが,その売り文句が,「日本のみでなく,ドイツにおいても現地へ出向かなければ飲むことは不可能なとても希少価値の高いビールで,個性に溢れ,大手ブランドとはまた違った美味しさを楽しむことが出来ます。入荷数量も極わずかな大変貴重なビールであり,いかにコアなドイツビールファンといえどもこのビールを飲んだ事がある人はほとんどいないであろう,ドイツビールファンは必飲のご当地ビールですので,売り切れてしまう前に,ご注文をお願い致します。」です。そう言われればつい買ってしまうものです。バイエルン郊外,エシュルカムで醸造されているヴァイスビールです。アルコール度数5.5%。500ml609円。
☆☆☆(2012.3.14.)
No.1109 ドライドック・セブンシーズ・ダブルIPA(アメリカ)

 とてつもないIPAに出会ってしまいました。とにかく強烈です。モルトの甘味とホップの苦みが極限でバランスをとっています。すっきりとしたシトラス系の爽やかなホップフレーバーと,オレンジジュースのような甘さを感じるアロマが特徴的です。濃厚でオイリーなボディは,重厚で,旨味が濃縮されています。アルコール度数9%と高めではありますが,それを全く感じさせないところが不思議です。1本で酔ってしまう危ないビールです。値段の方も,650ml1554円と,かなり家計には危ないビールです。毎日飲めたら幸せだけど,絶対に無理です。
☆☆☆☆☆(2012.3.15.)
No.1110 ラ・シトルイユ・セレスト(アメリカ)

 ブルーリー,エリシアン,ストーンの3醸造所コラボレーション・ビールです。パンプキンに,ヤム芋を加えて,よりクリーミィでフワッとした口当たりにしています。さらに複雑味を出すためにハーブとして,フェヌグリーク,レモンバーベナを使用しています。白樺のチップのフレーバーも添加し,3種類のモルトに3種類のホップを使い分け,存分にこだわり抜いた至高のパンプキンエールです。初めて飲むタイプですが,際物ではなく極めてバランス良く味が整っています。アルコール度数5%。ちょっと値段が高いのが欠点です。355ml651円。
☆☆☆☆(2012.3.19.)

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117.本日のビール(94)No.1101〜1110
☆の数は,個人的な味の好みです。ビールを評価するものではありません。最高5つ。